
日本にFear Free Certificationという獣医さんやグルーマー、その他ペットに関わる人が取る資格はあるでしょうか。これは獣医院全体のプログラムで、まずはそこで働くスタッフ全員が免状を取得し、病院がFear Free practiceを全ての面で実行し、最終的に病院全体がFear Free組織よりFear Free Certificationを受けた獣医院が”Fear Free Practice”と認定されます。
Fear Free Certificateについてはここをご覧ください。
簡単にいうと、恐怖、不安、ストレスを減少し、患者、飼い主、そして獣医チームの経験をよりよく、安全なものにするということです。確かにそれだけ聞けば素晴らしいプログラムのように思えますよね。それでは私の経験を。
引っ越しが大変なのは、一つには新しい土地で、新しい医者、獣医、美容師などを探すことだと思います。私はこの獣医院を調べて調べて探し当て、とても満足していたのです。診察中に私の犬たちは凍らせたオルガニック・ベイビーフードをもらい、それに夢中になっているので、押さえつけたりせずに色々な検査をすることができます。
COVID-19の時には、飼い主は駐車場で待機していなくてはならず、Vet Tech (獣医看護師)が犬、猫を迎えにきて獣医院の中に連れて行くのがプロトコールになっていました。私がうちのCooperをフィラリアの毎年のテストに連れて行った時ですが、彼は人間が大好きだったので、後ろを振り向くこともなく病院に消えていきました。そしてVet TechがCooperと一緒に私の車に戻ってきました。何と血液を取れなかったというのです。Cooperはまだ一歳のティーンエイジャーで元気なのは理解できますが、何十年もアメリカで犬を飼っていますが、こんなこと初めてでした。そして今度は来る時にはGabapentinとTrazodoneを予約日の前夜と予約時間2時間前にあげるようにとのこと。私は犬にはなるべく薬品などを使わないようにしているし、血液採集にもなんかいも立ち会っていたので、そのために薬品を使うというのは同意できないことでした。Cooperを連れて戻ってきたVet Techにそのことを伝えました。
うちに帰ると病院のオーナーからボイスメールとEメールが来ていました。
「私が心配しているのは、病院に来るたびにストレスを感じていると、ストレスや恐怖心がどんどん大きくなるということです。鎮静剤や抗不安剤でクーパーの心配を軽減することができるのですが、薬品を使用したくないという飼い主さんの気持ちもわかります。ですので、もしも薬品を使いたくないというなら、薬品なしで試してみることもできますが、クーパーが怖がったりしたら、採血をせずに帰ってもらい、別の日に薬を飲んで再度来ていただくことになるかもしれません。もしも薬を使いたくないというのなら、なしで試してみることもできますが、クーパーが嫌がろうとおさえつけて血液をとるということに賛成できますか?クーパーは獣医が嫌いになるのは明らかです。」
私の答え
「今までBreezyに薬品を使うように言われたことはなかったのですが、先週、毎年の健康チェックに連れてきた時、爪を切る時にストレスが高かったので薬を使うように初めて言われました。彼女は過去9年間、グルーマーで爪を切ってもらっていましたが、口輪も使う必要がありませんでした。そして今週にはクーパーに薬を使用するように言われました。抗不安剤などを全て否定するわけではありませんが、私にはあなたがクーパーの健康より、Fear Freeを保つことが重要であるように思えます。(COVIDのせいで、予約が取れず、フィラリアの予防薬が遅れていたので)
彼のブリードは1秒で0マイルから60マイルに達します。だから最初のトライが非常に大切なのです。多くの人がなだめようとしたりすればするほど、ストレスを感じます。ニューヨークの獣医はFear Freeではありませんでしたが、私の犬たちが獣医に行くことを嫌がることはありませんでした。(中略)ニューヨークのVet Techは素早く有効に犬を束縛したため、Vet Techの自信を犬たちが感じていたのだと思います。(略)」
私はFacebook(友達は99%が犬、馬関係)で尋ねてみたのですが、驚いたことに当時、Fear Free Certificateは私が知らなかっただけで、全米各地に広がっていたようです。多くの友人のフィードバックは大ネガティブ。ただ私には行動解析専門獣医の友人がおり、彼女はまたFear Freeのスピーカでもありました。彼女のいうことももっとも。Fear Freeのミッションは大変理解できるのですが、ただそれが行き過ぎると薬の使いすぎになり、薬に頼るだけがFear Freeなんでしょうかということになります。
これが私が第一番目の獣医をさった理由なのですが、予防注射などもあったので、その後、友人に勧められた新しい獣医さんに連れて行ったのです。COVID-19のプロトコールは続いており、まずはクーパーが楽しそうにVet Techに連れられて病院に入って行きました。そして戻ってきた時に、Vet Techが「いい子だった」というので(まあ、悪い子でしたという人はいないだろうけど)前の獣医さんでのことを話したのですが、「全く問題なかった」と驚いていました。
のちにある獣医さんであった人が、このFear Freeの獣医さんに予防注射をしに犬を連れて行った時、予防注射ができずに返されたのがなんと4回!ということで、もう諦めて別の獣医さんに予防注射をしにきていました。
と、これが私が経験したFear Free Practiceです。本来のミッションは大変理解できるのですが・・・
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